猫のるかとスキップネコ
るかは捨て猫だった。しかも、生まれて親のお乳も飲んでいないような小さな小さな子猫だった。
るかは、海のトリトンが乗っていた、イルカの名前。
るかはすくすく成長して、おばあちゃんの膝の上に乗って寝たり、冬にはストーブの前で、毛を焦がしていたものだ。
春の夜は夜遊びに出かけて、12時頃私の部屋へ帰ってきた。
窓をこつんこつんと叩いていれろって言ってくる。だから、窓を開けてやると、
にゃーんとひとこと言って人の布団に入って来る。
るかは赤ちゃんを産んだ。殆ど人に引き取られていったけど、残ったのがスキップネコ。男の子。るかは、ネズミやセミ、スズメやハトも採って来てたけど、スッキップネコは、何にも採ってこなかった。
やっぱりるかは野生の子だったからかな?
るかは、大きくなってもカボチャの煮物は食べていた。スキップネコはカボチャの煮物は食べなかったな。
スキップネコはある寒い冬の朝。お風呂の蓋の上で死んでいた。
前日はなんともなかったのに。スッキプネコの為に一石五輪塔を盗んで?来て、お墓を作ってあげた。