演劇部1
演劇部の友達はかなり仲が良かった。文化祭には皆一丸となって、一つの劇を作って行く。確か、春雷と言う劇だった。主人公を演じたのは男の先輩だった。
受験を控えた受験生の役、他母親役と妹役がいたと思う。私はスッポットライト役。
終わった時には見に来てくれた生徒たちも拍手をしてくれたし、私も嬉しかった。
なんか、一つのモノを皆で作るからなのか、演劇部ってホント纏まってたな。
何故か、剣道部の主将がさぼりに来てたけど。
あいつは、2年になった時、新入生で入って来た演劇部の女の子に一目惚れして、私に仲介してくれって言ってきた。
それはないやろ?私はあんたのこと好きやったのにね。
仕方ないから、紹介してやったよ。必死で口説いたな。結局付き合うことになったみたい。しばらく立ち直れなかった。私っていつもこんなの?
周りは私とあいつは付き合ってるって思われてたのにな。あーつらか!
それでも、周りには失恋したそぶりは見せず、なんとか乗り切った。
1年の間は脚本読みが中心の活動だったけど、楽しかった。
私は、何故かアップルパイに目覚めて、週1位で作って演劇部に持って行っていた。
評判は良かった。練りパイじゃなく、折りパイで作ってたから、大変だったんだけどね。